わきが【保険治療】 全国病院一覧
わきが自費治療治療 対応病院 全国リスト
menu

自費治療(自由診療)での主なわきが手術の種類

現在主に行われているわきが治療は「ハサミタイプ」「カニューレタイプ」「照射タイプ」「注射タイプ」と4つほどに分類されています。コチラではそれぞれの特長について解説しています。

ハサミタイプ

医療用のはさみを用いてわきがの要因であるアポクリン腺を主に切り取っていく術式です。「切除法」が最も広範囲に切り、多汗症などへの効果も期待されますが身体のダメージが最も高いものとなります。

ハサミタイプの治療で最も多く行われているであろう方式が「剪除法(せんじょほう)」です。3~5cmの切開とするところが多いです。せん除法・切除法は保険適応もされていますが自由診療としている医院は結構あります。

前に自由診療でやっている医院に「保険対応にしないのはなぜか」問合せたところ「手続きなどが煩雑で治療に専念できない」という回答を得たことがあります。本音のところでは利益至上主義なのかどうかはわかりませんが保険適応のわきが(腋臭症)治療は重度の人しか認めないとあるためチェックが厳しいのは事実なようです。

そのほかでは剥離の仕方に独自性がある直視下剥離法や厳密にはハサミではないものの形状が似ているイナバ式も広義ではハサミタイプといえるかもしれません。

これらの術式は従来型ともいえ、全般的には傷跡が大きめの治療法となりますが、イナバ式ではせん除法などよりは少ない傷跡ですし、自由診療であれば保険治療よりも高い効果、目立たない傷跡を主張する医院が目立つ状況です。

カニューレタイプ

カニューレと呼ばれる細い管を使い治療していくタイプです。わきが治療では固い金属製で5mm~1cm前後の切込みをいれ吸引して汗腺を取り除くものや吸引+刃がついていて切除しながら汗腺を吸い取るタイプなどがあります。

名称としては「吸引法」「クワドラカット」「シェーバー法」「マイクロシェーバー法」「ハイブリッドマイクロシェーバー法」「ベイザーシェービング法」「ローラークランプ法」など多岐にわたり特許や使用機器によって名称が変わるようですが細い管を使って治療するという部分が共通するものです。

切り取る行為のない吸引法は軽度の人だけなど効果面で劣る認識をされていますが医院によっては高い効果を主張したりしているところもありますし、省略した名称として使っている可能性もあるため検討したい医院であれば、吸うだけなのか切り取りも加わるのかなど具体的な治療内容を聞いてみると良いでしょう。

こちらはほとんどが自由診療ですが稀に保険対応と言うところも見られます。

照射タイプ

新しい治療法として認知度をあげてきている治療法です。照射の方式は様々ですが切開行為がないため傷が出来ない治療法となり、効果の持続性の高い治療もでてきたことから注目を浴びるようになってきました。

古めのものとしてはレーザー治療がありますが吸引法と同じく効果は軽めの症状のみという見方が強く、わきが治療として設計された機器もないためわきが治療としては主流になることはありませんでしたが2010年ごろからマイクロウェーブを利用した「ミラドライ」が「切らないわきが・多汗症治療で長期的な効果を」としてPRを始め人気を集め出し始めています。

後発に「ウルセラドライ」「ビューホット」などがありますが、どちらも本来わきが治療を目的とした機器として開発はされておらずミラドライの人気にのっかった印象があります。そもそもウルセラドライはただのウルセラとしてたるんだ顔のリフトアップなどの美容効果を謳った機器として登場していたものですし、アメリカの政府機関(FDA)から効果の認可を得ているのはリフトアップの点となります。

ビューホットについては韓国製でこちらもわきが治療目的として開発していない上に、公的機関など何かしらの認可を受けている情報自体が入ってきていません。どちらも日本の公式サイトがなく(ウルセラは日本語のサイトもかつてありましたが消えました。)商標マークは見られるものの機器の責任の所在も一般人が知るレベルでは不透明な状況でもあります。また切らないといってもビューホットは患部に針を差し込んで照射なので導入医院のPRページなどでは針を使うことが十分説明されていないケースも目立ち、最初の印象と違うイメージは持つ方は少なくないかもしれません。

現状わきが治療としてどこかしらの公的機関から効果を認められているのはミラドライだけとなり(FDAより認可)客観的な情報やこれまでの症例数ではミラドライが優勢な状況のようです。

注射タイプ

脇にボツリヌストキシンをを注射することで発汗信号を促す神経を麻痺させ汗を抑えるという治療です。呼称としてはボトックスと言う製品名での認知度が高いですが自由診療では他製品でのボツリヌストキシン療法も行っていることがあり、価格的には多汗症の保険治療と同等かそれ以下で提供されるケースもありますが、医療関係者からは「やはりボトックスの方が信頼性が高い」という話も聞いたことがあります。

臭いの主因となっているアポクリン汗腺ではなく、発汗の要因であるエクリン腺のほうに関与するものですので臭いが重度の方では効果を実感できるか不透明ではあります。また効果も3・4ヶ月前後と一時的な効果となります。

それでも近年は保険診療も始まり(重度の多汗症のみ)照射タイプ同様、切る行為がないため、医療用制汗剤(パースピレックスなど)に次ぐ手軽な方法となりますので、悩みの度合いによってはまずは試してみると思う方もいるのではないでしょうか。

以上が、現状の主なわきが治療となっています。
どの治療法に興味を持つにしろそれが絶対と言うわけではありませんので検討する医院と治療法やわきが治療に対する認識を共有し、信頼にたりるようなところで治療されることをお勧めいたします。

具体的な治療名

● ミラドライ(照射タイプ)

2010年ごろに登場したマイクロウェーブを利用した治療法です。水分に重点的に熱が集まる仕組みで、水分を含む汗腺を熱処理し機能停止させることで治療していきます。切らない治療のため臭いの要因アポクリン腺を確認することはないため、この熱処理が十分に機能するかどうかが重要な要素となります。米政府機関からは認定を受けているようです。費用はほとんどが35万、保証付で45万となっています。

明確に物体が体の中に入る要素は治療前の麻酔注射のみでその他で体の中に何かが入るようなことはないので感染症やケロイドなどのリスクはわきが治療の中では非常に低いといえるでしょう。アメリカの政府機関からも治療効果の承認を得ているとのことです。

● イナバ式皮下組織削除法(ハサミ・カニューレタイプの中間)

古くからある術式でハサミの形状に似ていますが先端は片側がカミソリで、もう一方はローラーとなっていて切り込み口は1cm前後とカニューレタイプの切り口とほぼ同じです。切り込んだほうへカミソリ側を差込み、ローラー側は表皮側にあてがい挟み込みます。ここからスライドさせていくことで下側のカミソリで汗腺と共に真皮・皮下脂肪ごと削り取る術式で開発者で故人の稲葉益巳先生は日本医師会最高優功賞を受賞しているとの事です。

施術者の腕で結果が左右されやすく、難しい術式との事で行っている医院は限られているのが現状です。料金は発明者の息子さん運営の医院で20万円(税抜)、術後処置2万円(税抜)、予約金5万円と細かいので利用検討時にはよく確認しましょう。また、派生術式である長澤式イナバ法は40万で提供しているところもあり、料金が跳ね上がります。(2017年3月確認時)

● シェービング法(カニューレタイプ)

マイクロシェービング法、マイクロリムーブ法とも呼ばれていることもあります。主にアメリカのストライカー社のマイクロシェービングコンソーラーを使った治療を指しているケースが該当すると思われます。小さい切り込みから細い管を差込み、先端が回転し汗腺を含む組織を除去する仕組みです。

医院によって効果の見解が異なり軽度の人向けとするところもあれば、「重度の人にも」とする医院もあります。軽度を主張するところでは5mm程度の切り口と小さく、高い効果を主張するところでは1~2cm傷口が広がるのも特徴のひとつです。費用は15万~40万と医院によってばらつきが見られます。

● ベイザーシェービング法(カニューレタイプ)

脂肪吸引を主な目的として開発されたベイザーリポを使用してのわきが治療です。脂肪を90%以上除去などのふれこみがあるのですが、これを導入している医院では同様に汗腺90%除去との記載も見ましたが素人目には脂肪と汗腺を同一視しているだけなのか明確な根拠があるのかはホームページからはうかがい知れませんでした。

導入院ではシェービング法もやっており、こちらの治療効果は軽度評価でベイザーだと「重度でも」となっていて価格がシェービング法15万前後に対して、ベイザーだと40万弱にまでなるので正直、ちゃんとした説明が無いと納得しがたいものと言う印象はあります。

また、脂肪は90%取れればやせたい人にはうれしいでしょうが、ワキガと同じ臭いのジャンルである排泄物に置き換えた場合、90%流れて10%残ってたら多分それは臭いますよね。多くの医院で採用している術式でもないので採用している当該医院の記述だけでは疑問を覚えることの多い術式に感じました。

● 掻爬法(そうはほう)(その他タイプ)

小さい切り口からスプーン状のもので汗腺を掻き出します。主要どころではほとんど行われていませんし、わきがの治療法と言うよりも日本では中絶手術のほうで多用されている術式です。

● ビューホット(照射・針タイプ)

複数の小さい針を刺した上で高周波を使った照射治療を行います。比較対象にされることが多いミラドライと比べると、ミラドライは照射前の麻酔注射をだけなのに対し、ビューホットは麻酔+メイン治療でも針の挿入が加わることになりますので「切りはしませんが脇の範囲全体に異物(針)が入り混む治療法です」

導入医院ではこの部分を十分に説明していないケースが多く、最初のイメージとは誤解生みやすいのでご注意ください。実際「ビューホット 術後」で画像検索をかけると痛々しい画像も出てくるので、検討する場合は十分な情報収集をすることをオススメします。

価格は30万円のケースが多数となっています。

● 直視下剥離法(ハサミタイプ)

ワキガの話題の際、メディアで見かけることが多い五味医師による施術法です。他院でこの術式を実施しているところはすぐには見つかりませんし、五味クリニックHPの掲示板でも北海道の方の相談に東京まで来るよう促すぐらいなので事実上五味医師のみ行っているのかもしれません。

1.5cmほど切り、皮膚を裏返して目視で汗腺除去と言う、せん除法とほぼ同じ内容なのですが、剥離の仕方が違ったり、症状によってはエクリン腺や皮脂腺までも切り取ることができるとされています。

価格は両脇324000円、片側172800円となっています。(2017年4月確認時)

● ウルセラ(ウルセラドライ)(照射タイプ)

たるみ治療をメインとして開発された機器ですが、一部の美容クリニックではウルセラドライと称したわきが治療としても提供されています。

超音波を用いた方法となりますが機器の導入している医院では信頼性のアピールとしてアメリカの政府機関FDAの承認を受けている文章などもありますが、これは「リフトアップ」の要素での承認で、【わきが治療とは一切関係がありません。】効果の根拠が不透明で、たるみ治療としては多くの医院が導入しているようですがわきが治療の導入医院は少なく、前述した導入医院の適切ではない表現方法などを見ると管理人の価値観では積極的な治療方法にはなりません。

(C) わきが【保険治療】 全国病院一覧